星空日記(2023.4.15)人口星による光軸調査とセレストロンC-8の解体、再組立て

ヤフオクで入手したC-8のあまりの乱れに驚愕した私ですが、まず、冷静にと心を静め、この原因がどこにあるのか調査しようと考えました。そこでネットなどで光軸状態を比較的簡単に判断できる人口星で試験しました。機器はLED人口星ライトHubble5star(50/100/150/200/250μ)です。(50μはすぐに穴が詰まりました)そして始めに現在使用していて特に問題のないセレストロンC-5と比較しました。写真のようにC-5は問題のないリングを示しました。

次にC-8での検討です。中央部で見事にずれています。

この部分を望遠鏡を少しずらして撮影したものが以下の写真です。

上下部

左右部

ここで面白いのは下部センターのリングが真円に近いことです。画面全体が下部センターを中心にコマ収差しているような。(コマ収差という言葉を使いましたが私はその意味を正確には理解していません。ただ、そんな感じということでお許しください。)そしてこの現象を私は主鏡と副鏡の並行度が副鏡の微妙な調整では解決できないほどズレているのではと勝手に解釈しました。

結論はC-8の解体です。以前に使用されていた状態の把握と私の勉強を兼ねて、ブログでの先輩の方々の実績を調べて実行しました。結果は案外簡単に終了しました。諸先輩の方々に感謝します。

この解体で意外だったのが背面主鏡支え鋳物とオレンジ色の筒が簡単に外れたことでいた。小さなボルト2本だけで接続されているだけでした。(しかもしっかり締っていないんです。完全に緩んでいました。)つまり主鏡を支えている背面鋳物に副鏡を支えたオレンジ筒が刺さっているだけだったんです。副鏡とオレンジ筒はボルト6本で接続固定されていますが、主鏡を支える背面鋳物とオレンジ筒は差し込んだだけで簡単に外れて特段の接続(ボルトまたは接着)がない状態でした。これではグラグラして当たり前です。多分この状態は製品当初の状態ではなく、一度この部分を何らかの理由で分離して再結合させたのではと推察します。

実はこの部分(背面主鏡支え鋳物とオレンジ筒接続部)は当初、分離するつもりはありませんでした。主鏡は外れるのを防ぐ防止リングを取り除けば、簡単に副鏡口から取り出せるはずなのです。(他の方のブログによれば)しかし防止リングがはずれません。他の方のブログ情報では防止リングはゴムパッキンとなっていました。この場合、ゴムパッキンは簡単に取り除け、主鏡も簡単に取り出せたようです。私の場合、主鏡外れ防止リングは金属リングでした。オレンジ筒の中に手を突っ込んで金属リングをはずそうとしましたができません。このままでは主鏡が取り出せないので仕方なく鋳物部をたたき、オレンジ筒から外しました。(なんか外れやすそうだったんです。)すると簡単にこの部分が外れました。あっけなかったです。そして後部から主鏡を取り出しました。鋳物部の金属リングはその後はずしました。ほんとは最初に鋳物部の金属リングがはずせますと主鏡は副鏡側から簡単に取り出せて、わざわざ後部鋳物とオレンジ管をたたきはずす必要はなかったのですが。

ばらしてみて個々の部品はそれぞれにきれいで何の問題もないように感じました。それと「よくこの構造で主鏡が安定しているナー」が感想です。主鏡は距離合わせダイアルとネジボルトで連結固定していますがなんかネジボルトが湾曲しているような感じがしました。「距離合わせダイアル部の固定が少しずれたら主鏡はズレてしまうのでは?」「ネジボルトに力がかかって曲がったり、曲がらなくてもひずんだりしないのだろうか?」主鏡がずれたら副鏡で調整できるわけがありません。そんな疑問を感じながら、結論として、鋳物部とオレンジ筒の接続をしっかりさせて再組立てすることにしました。それ以外に私のできることはないと判断しました。ホームセンターで接続させるためのボルトと主鏡移動防止用金属リングに替わるゴムパッキンを購入しました。これで何か問題があってC-8を分解しようとしたとき、容易に可能です。気持ちが楽になりました。

再組立て後、もう一度、LED人口星ライトを使って前回と同様の検査をしました。今度は中央部が真円に近くなりました。

中央部

上下部

左右部

中央部ボケ拡大

続いて、問題のないC-5でLED人口星ライトを使って前回と同様の検査をしました。
中央部

上下部

左右部

再組立品は解体前のものより改善されているようなので実際に試してみます。このテストはRedcat51でもやりました。周辺までとてもきれいでした。また、SD81SⅡでは狭い我が家の室内では焦点距離が合わなくてできませんでした。15mは必要なような。

ダメもとでやったのですが何だか賢くなったみたいで晴れた夜が楽しみです。恥を忍んで報告します。