R200SSの安定使用に向けて努力

現行の赤道儀(HEM27EC)でR200SSを載せて稼働した場合、オートガイドが安定せず星が流れる傾向がありました。オフアキシスガイドの導入は見事に失敗したため、現行のガイドで安定させる方法を検討しました。セレストロンC8やμ180Cでは特に問題を感じたことはなく、それより少し重量増のR200SSで発生したことは現行赤道儀の能力限界に近づいてきたのかもしれません。それでも鏡筒のモーメント荷重を少し減らせれば対応は可能と判断し、対策をとりました。

まず、接眼部とガイド鏡を鏡筒下側に取り付けることで皆さんが一般的ななされている方法です。

続いてこれが私の涙ぐましい努力ですが、R200SSに従来から付いていたアリガタプレートの加工です。このアリガタプレートではセット幅が狭くHEM27EC赤道儀には直接取付できませんでした。やむなく平滑アリガタプレートを用いて取付けてきたのですが一部を切り取ることによってR200SSオリジナルプレートで赤道儀台に取付が可能となりました。

 

これによって、赤道儀と鏡筒の間隔は数ミリは縮まり、鏡筒バンドとの馴染みも改善されたと思います。R200SSはこんなことまで配慮していたのかと感心しました。ちなみにこの切取りは薄刃アルミ鋸で簡単にできました。

この組立てで2023.9.27にガイドの検討をしました。まずは先日撮影したNGC7293です。この日は満月に近いお月様とNGC7293はお隣同士に存在してました。ガイド鏡にIR640フィルターをかませたものの、ガイド鏡画面にはお月様の明かりが8割ほど入りガイド星の確認がしにくいためか、ガイドは荒れに荒れました。

NGC7293, 2023.9.27, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡:R200SS,  カメラ:ASI294MMPro,  -5℃ ,gain 200,Hα:300sec×4cycle, オートガイド:FMA135+ASI385MC(IR640フィルター, PHD2) 画像処理:ステライメージ9でコンポジット,  フォトショップで トーンカーブ,De Noise AI 処理

Hα画像トリミング

しかし、星は点になりました。途中から曇ってきて中断し、対象を変更。南は曇ってましたが、東は晴れていたのでM31を撮影。

M31, 2023.9.27, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡:R200SS,  カメラ:ASI294MMPro,  -5℃ ,gain 100,IR640フィルター:150sec×8cycle, オートガイド:FMA135+ASI385MC(IR640フィルター, PHD2) 画像処理:ステライメージ9でコンポジット,  フォトショップで トーンカーブ,De Noise AI 処理

この時、ガイド鏡に星はきれいに映り(M31まで)ガイドは本当に安定しました。ガイドは空の状態でこんなにも変わるのかと実感しました。以上ですが、今の赤道儀でいろいろ注意すればR200SSは使える。コレクターPHを購入しようかと考えます。しかし、私の肉体的条件ではこれ以上の鏡筒は無理であることも実感しました。以下はこの日にR200SSで映したお月様です。