これが私の映したSh2-308(ミルクポット星雲)

直ぐに人の後追い、真似をしたい私です。皆様の努力に満ち溢れた美しいミルクポット星雲(Sh2-308)を見て、私もないものねだりをしたくなりました。2024.2.2にアプローチを試みました。我が家の庭から南東方向は登り坂でしかも眩い街灯とマンション、左右の迫りくる家々。高度の低いSh2-308を撮影するには135°~150°すなわち15°しかありません。しかも電線が横たわっています。上部に輝くシリウスがうらやましいです。しかし、そんな中でも今は19:30-20:30の範囲で一定の高度が保て、夜更かしする必要がないのは私にとって最高の条件です。

ミルクポット星雲(Sh2-308), 2024.2.2, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: Redcat51:焦点距離250mm、F=4.9 , カメラ:ASI533MCPro,  -0℃ ,  gain 250, L-Ultimateフィルター, 480sec-7cycle, Dark有,  Flat無, ガイド:FMA135+ASI385MC(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

ミルクポット星雲(Sh2-308), 2024.2.2, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: Redcat51:焦点距離250mm、F=4.9 , カメラ:ASI533MCPro,  -0℃ ,  gain 250, L-Ultimateフィルター, 480sec-3cycle, Dark有,  Flat無, ガイド:FMA135+ASI385MC(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理、拡大トリミング

もし、次にSh2-308を撮影するタイミングがあればOⅢ(3nm)でナローバンド撮影をしてみたいです。

IC2169は私には無理

クリスマスツリー星雲(NGC2266)の近くにカタツムリ星雲(IC2169)があります。この反射星雲を皆様きれいに撮影しておられます。でもなかなか大変そう。私は撮影主体がモノクロナローバンドフィルターを使用したRGB撮影(映像が撮れればあとは楽ちん)です。なのでこれらが有効でない反射星雲を撮影するのが苦手というか撮影する能力がありません。M78はもちろんM45(プレアディス星団)でもきれいに撮影できません。どうしたら薄い白青っぽい光を映し出せるのかわからないのです。それでもプレートソルビングすればだれでも対象をレンズの真ん中にもってこれるのですから撮影対象が目の前にあればアタックしたくなります。以下は私の失敗アーカイブとして報告します。まずは2024.1.26はSD81SⅡ(+レデューサー)+ASI294MMProでのモノクロナローバンド撮影です。どんだけ画像処理しても青白い色は出ませんでした。(報告しません)そこで次の2024.1.27にRedcat51+ASI533MCProにフィルターをQBPⅢ、DBP、L-Ultimateを用いて試みました。(DBPの結果は省きます。)

アノテーション画像

ど真ん中にカタツムリ星雲(IC2169)があるはずです。しかし、いずれの映像もかすかに青白い部分がかすかにあるだけでした。

タツムリ星雲(IC2169), 2024.1.27, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: Redcat51:焦点距離250mm、F=4.9 , カメラ:ASI533MCPro,  -0℃ ,  gain 250, QBPⅢフィルター, 240sec-10cycle, Dark無,  Flat有, ガイド:FMA135+ASI385MC(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

タツムリ星雲(IC2169), 2024.1.27, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: Redcat51:焦点距離250mm、F=4.9 , カメラ:ASI533MCPro,  -0℃ ,  gain 250, LーUltimateフィルター, 480sec-10cycle, Dark無,  Flat有, ガイド:FMA135+ASI385MC(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

上記2画像を合わせました。

中央にカタツムリ星雲(IC2169)があるはずですが青白い部分が少しあるだけでカタツムリはどこに行ったのでしょう。その後比較に隣にあるバラ星雲(NGC2237)を撮影しました。

バラ星雲(NGC2237), 2024.1.27, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: Redcat51:焦点距離250mm、F=4.9 , カメラ:ASI533MCPro,  -0℃ ,  gain 250, LーUltimateフィルター, 480sec-5cycle, Dark無,  Flat無, ガイド:FMA135+ASI385MC(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

撮影当初からパソコンディスプレイにばっちりです。

画像処理初心者の果てなき欲望

最近はBlurX Terminatorについての情報が盛んです。「へー、すごいね」とは思うもののPixInsightがないと使えないとか。皆さんがPixInsightを使用する中で私も興味を持ってガイド本などを購入して検討し、どうするか悩んでいます。私はStellaImage9を使ってますがほとんど自動処理モードしか使っていません。詳細編集モードを見るとオートストレッチ項目がありますが私は使用したことがありません。その意味も今回ガイド本を読んでわかりました。また、その中にオフセット項目がありますがその意味は今も良く理解していません。Lab色彩調整、アンシャープマスクなんて触ったこともありません。フラット処理はほとんどせず、ダーク処理も気が付いた時だけ。兎に角、カメラに何か映っていれば「アッ、撮れた」で満足して、その後、Photoshopに引き継ぎトーンカーブ調整(これも色々な調整ができることが最近少し判るようになりました)してボケた画像をDeNoizu AI処理しています。こんな私が新しい画像処理ソフトに移行することができるでしょうか。また、その価値があるでしょうか?昔、ワープロOASISからパソコンの一太郎そしてワードに変わるたんびにほんとにめんどくさかったです。(今でもOASIS一本の人が結構おられるようです)大体、自宅庭からしか天体を撮影しない私が画像処理だけでことを収めようとするなんて欲が深すぎると思いませんか。そう思いながら先日初めて撮影したクリスマス星雲(NGC2264)を再画像処理してみました。NASAの写真と似たようなもんじゃありませんか。(「馬鹿垂れ」としかられますかネ)

 

親子亀撮影(M42、NGC2264)

2024.1.23の強寒風の吹く日にオフアキガイドを利用して1台の赤道儀に2台の鏡筒(SD81SⅡ+ASI294MMroとFMA135+SV405CC)を同時に使用する親子亀撮影を始めて試みました。

撮影ターゲットは久しぶりに撮影するM42と初めてトライするクリスマスツリー星雲(NGC2264)です。寒いうえに雲も良く流れ、お月様も対象近くに輝いていました。

M42,IC431, 2024.1.23, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: FMA135:焦点距離135mm、F=4.5 , カメラ:SV405CC,  -15℃ ,  gain 300, LーUltimateフィルター, 120sec-10cycle, Dark無,  オフアキシスガイド:SEDNA-M(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

広域を撮影する単焦点鏡筒なのでIC431も隅にかすかに映ってました。続いて同時に撮影した本命です。

M42, 2024.1.23, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: SD81SⅡ(+レデューサー):焦点距離495mm、F=6.1 , カメラ:ASI294MMPro,  0℃ ,  gain 300, 240sec, Hα(7nm)-5cycle  SⅡ(7nm)-2cycle  OⅢ-(7nm)2cycle, Dark無,  オフアキシスガイド:SEDNA-M(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

AOO画像

SAO画像

良好な画像が少なく処理されたものもわずかです。

続いてクリスマスツリー星雲(NGC2264)です。[望遠鏡: FMA135:焦点距離135mm、F=4.5 , カメラ:SV405CC,  -15℃ ,  gain 300, LーUltimateフィルター]での撮影は左サイドのカブリが酷く、とても映像とは言えないものでした。そしてメインのSD81SⅡ鏡筒ではモノクロナローバンド撮影のおかげか大変少ない撮影枚数ですが画像処理を頑張れば何とか見えるものになりました。画像処理する前はちゃんと映っているのかわからなかったんですが、先達の方々の画像を見て「まあ、こんなものか」というところです。よく見ると画角はピッタリのような。

クリスマスツリー星雲(NGC2264), 2024.1.23, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: SD81SⅡ(+レデューサー):焦点距離495mm、F=6.1 , カメラ:ASI294MMPro,  0℃ ,  gain 300, 240sec, Hα(7nm)-4cycle  SⅡ(7nm)-2cycle  OⅢ-(7nm)2cycle, Dark無,  オフアキシスガイド:SEDNA-M(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

ASO画像

SAO画像

今回の撮影でオフアキガイドに課題も残りました。設定方位が傾いているとの警告が出ました。また、画像にプリズムが残っているような。次回はさらに改善(改悪?)して臨みます。

三番目のオフアキガイダー

遂に三番目のオフアキガイダーを買ってしまいました。買う前からまあ一筋縄ではいかないとの覚悟の上での購入です。今までに購入したオフアキガイダーとその結果をまとめています。説明書ではなかなか理解しにくい問題があり(購入後に「へー、こんなんか?」)私の過去ログでもいろいろ報告してきましたが、今回は過去2回の品物の改善として三番目を購入したわけですが、一応初期の目的は達成されたと考え報告します。今後必要がない方でもオフアキガイダーを「どんなものか見てみたーい」の参考になればと考えます。

購入三品の外観です。今回購入品は既に加工処理をしたものです。ZWO製は現在すでに使用中ですが主カメラとの間にフイルターホイールを挿入しても一応私の保持する鏡筒で問題なく使用されています。ただ、プリズムが小さく、透明度も悪そうでそこを改善したいため大きな透明度の高いプリズムを持つAstrostreet製を購入して検討してきました。

現状の簡単なまとめ

具体的な問題と対策を示します。

今回の購入品のプリズム通路軸はなんでこんなに長いのだろうと思うほど長いのです。前のヘリコイド付きの光通路も長くて切断したのですが。(よく判りませんが以前の望遠鏡ではこれが正解だったのかもしれません。)これでは主カメラとガイドカメラの光路を一致させることができないためZWO製とほぼ同サイズに切断しました。

続いてトータルの光路長ですが今回購入品はZWO製とほぼ同等になりました。

今回購入品の実際肉厚は厚いのですがフイルターホイールとの接続部が合っていたため余分な補助リングが必要なかったためです。

上記はオフアキ側の接続部です。裏側がフイルターホイールとの接続になります。これで一件落着と思ったのですがそうは行きませんでした。主オフアキ部とガイド鏡接続部がねじ止めをかなりきつくしてもぐらつくのです。それはそうです。円の上に面を載せているのですから。仕方ないので円の上面をやすりで削り、接着剤で固定しました。正確に処置しないとプリズム軸が入らなくなります。

まだ、実用テストはしていません。現行のZWO製より改善されることを願ってます。私の撮影環境は自宅の庭しかありません。そのため、基本的にモノクロナローバンドフィルターで撮影することになります。そしてフィルターはアメリカンサイズでカメラはフォーサーズサイズが最大となります。今回のオフアキはこれが限度ではないかと考えます。

何回撮影しても美しいバラ星雲

2024.1.14は超早朝にM101を、そしてその夜にはバラ星雲(NGC2237)を撮影しました。兎に角、新規に購入したR200SSを使いたくて仕方がないのです。本当はこの夜はM42や馬頭星雲(IC434)を撮影しようとしたのですが、どうしたことかオフアキガイドが上手く行きませんでした。バラ星雲(NGC2237)を対象にすると動作したのです。今晩の贈り物と判断して丁寧に撮影しました。

バラ星雲(NGC2237), 2024.1.14, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: R200SS(+コレクターPH:焦点距離788mm、F=3.8) , カメラ:ASI294MMPro,  0℃ ,  gain 300, Hα(7nm)フィルター, 240sec-5cycle, Dark処理, オフアキシスガイド:SEDNA-M(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

バラ星雲(NGC2237), 2024.1.14, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: R200SS(+コレクターPH:焦点距離788mm、F=3.8) , カメラ:ASI294MMPro,  0℃ ,  gain 300, SⅡ(7nm)フィルター, 240sec-5cycle, Dark処理, オフアキシスガイド:SEDNA-M(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

バラ星雲(NGC2237), 2024.1.14, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: R200SS(+コレクターPH:焦点距離788mm、F=3.8) , カメラ:ASI294MMPro,  0℃ ,  gain 300, OⅢ(7nm)フィルター, 240sec-5cycle, Dark処理, オフアキシスガイド:SEDNA-M(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

上記3画像をASO合成

上記3画像をSAO合成

以上の画像処理は撮影したものをほとんど加工せず(画像処理能力のない私)仕上げたものです。一応これでお騒がせのR200SS顛末はお終いのようです。残る課題はオフアキです。似たような対象なのになぜM42や馬頭星雲(IC434)は上手く行かなかったのか。(馬頭星雲は途中までOK)バラ星雲を撮影した時のガイド鏡映像は以下のようです。

荒れた映像ですがマルチスターガイドは全く問題ありませんでした。今までの経験からオフアキは私の持っている鏡筒の中ではSD81SⅡが成功率が高いので今後はこれで試してみようと思います。「あんた、そんなにオフアキが必要なの?」なんて思われるかもしれませんが雑多な興味の一つです。

 

新品のR200SSでM101を撮影

ヤフオクのR200SSに疲れ果て新品を購入してM101を撮影しました。購入後に事件がありまして電動フォーカサーの取付交換後に三脚ごとひっくり返しまして焦点調整ノブ軸がひん曲がり回転しにくくなりました。仕方ないのでその部分を前のものを取り外して交換しました。そして2024.1.14のAM2:00頃からM101をターゲットにしました。今まで上手く撮影できていない対象です。光軸調整はいい加減だと思います。(レーザーコリメーターを使用していますが合っているのかいないのか良く判りません)ガイドはオフアキです。

M101, 2024.1.14, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: R200SS(+コレクターPH:焦点距離788mm、F=3.8) , カメラ:ASI294MMPro,  0℃ ,  gain 300, IR685フィルター, 120sec-10cycle, Dark処理, オフアキシスガイド:SEDNA-M(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

M101, 2024.1.14, 撮影場所:我が家の玄関先, 赤道儀:HEM27EC , 望遠鏡: R200SS(+コレクターPH:焦点距離788mm、F=3.8) , カメラ:ASI294MMPro,  0℃ ,  gain 300, Hα、SⅡ、OⅢフィルター, 各240sec-5cycle, Dark処理, オフアキシスガイド:SEDNA-M(PHD2), ステライメージ9でコンポジット、フォトショップでトーンカーブ調整、DeNoise AI処理

上記のIR685フィルターで撮影したものをL画像に、Hα、SⅡ、OⅢフィルターで撮影したものをRGB画像にしてLRGB合成

私としては今までで一番きれいのようでした。今後のR200SSに期待します。今回の撮影で戸惑ったのはオフアキです。IR685フィルターとHα、SⅡ、OⅢフィルター間で焦点距離がずれます。一方を調整するとオフアキガイドの焦点距離が移動してガイド星を失い、ガイドが上手く行きませんでした。オフアキガイド鏡が星をとらえていればガイドに全く問題はありませんでした。