暗中模索の目標導入

かに星雲(M1)

2022.12.18  C-5,  ASI294MM, gain300, 240sec×5, ステライメージ9 RGB合成,  Dark Flat処理無


自動導入ではない赤道儀で目標に鏡筒を向けるのは大変です。天文知識が小学生並み(小学生の孫の理科での天体に関する内容は私の知識よりは上)いや、以下でしかもド近眼の老人には本当に難しいことです。しかし、これは重厚長大を忌み嫌う私が軽い赤道儀を選択した時からの宿命だったのです。

メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイドの中をみますと、各対象に必ず、見つけ方の項目があります。たとえば

「引用」

M1はおうし座にあります。おうし(牡牛)の2本の角のうち、南側の角の先に相当する・・・・

以前に天体写真を撮られていた方々はこれが当然だったのでしょう。本当にご苦労されて目標を導入して、きれいな写真を皆さんに紹介されてきたのでしょう。こんなん、私にわかる訳ありません。かに星雲M1、実は長いこと撮れなかったんです。いや、撮れていたかもしれません。なんかそれらしいものが。でも全然確信がありませんでした。

SD81SⅡ鏡筒買いに初めて、kyoei大阪さんを訪問した時、お店の人「なに撮りたいの」、私「M1」、お店の人「フゥーン」。

今までの人生、楽を希求した結果、どれほどの災いと苦労が生じたことか。でもよく苦労は先にって言いますが、長い人生、どんな苦労を先にしたらよいかはわかりませんよね。とか言いながら話を進めます。

まず、最初にしたのは、写真1のようにSkysafariを入れたスマホを星に向けてセットしました。スマホ画面の中央に目的の天体が来るように望遠鏡を移動して、そこで試し撮りを繰り返しました。カメラの液晶画面に目を凝らし、かすかに映る映像を確認しました。

写真1. スマホの取付状態

Redcat51のように画角が広ければ、まあ適当でも対象物は画面に入ってくるのですが、SD81SⅡになると画角が狭くなった上に重くなり、操作が大変になりました。そこで採用したのがスターセンスエクスプローラーです。これの扱いについては少し前に、天リフVideoで紹介されていましたが、これを購入して、そのスマホホルダーを取り外し、少し加工して写真2のように望遠鏡に取り付けました。

写真2.現物はもうありません

 

この時スマホのカメラ能力が大事との情報をえたので、i-phoneをネットオークションで購入して使いました。効果があったか、どうかわかりません。

この導入方法はかなり効果的でした。Starsense LT 70AZを購入して望遠鏡は放置してこれだけを使いました。SDZsに反する行動です。セレストロンさんもこんな素晴らしい技術をもっと効果的に、使えないのでしょうか。

ただ、これは外の明かりをかなり広く鏡面に反射させスマホに導入し、そこでプレートソルブして位置を導入するようなので(私が確定的にわかってるのではないのですが)周りの明かりにかなり影響を受けます。一度、近くの公園に行ってこれを使ったのですが、全く使えませんでした。その時はSS-one polarもダメでした。

最近の公園は広くても照明がものすごいです。おまけにその光が多くの木々に反射して天体観測には最悪です。我が家では街灯が2本邪魔してますが、その方向を避ければオッケイです。多分明かりの少ないところに行けば、この方法は効果的と思います。SWATではずっとこれを使いました。